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Mike Shiraishi 
ニューヨークのお奨めレストラン #1#2 #3 #4

「NY観光はなるべく普段着で歩こう。良い恰好で歩いていると、悪い奴らに目を付けられる」というヘンな風説が流布されている。そのせいか日本人観光客はまるでユニフォームのごとく、ディバックを背負い、クタびれた白いスニーカーを履いて、NHKのノッポさんが使ってたような貧乏くさい帽子を被っている。何故こんな風説がマコトしやかに罷り通るようになったんだろうか。理由はよく判らない。
 少なくとも僕が実感するかぎりは、レストランだってブティックだって、良い恰好をしている時の方が、いつもの汚い恰好の時よりも、絶対に客あしらいが良い。ジャケット着用をうたっているレストランじゃなくたって、はっきりと差が出るもんだ。誰だ!いま「いつも、よっぽど汚い恰好をしてるんだろうが」と言った奴は!
 そうじゃないんだ。NYは、あらゆる階層の人たちが渾然となって暮らしている街だから、一目で区別する方法は服装しかないんだよ。服装で、その人の財布の中身を推し量るのだ。金持ちはラフな恰好をしても金のかかったものを着ているし、貧乏人にはどうひっくり返ったって金ピカな恰好は出来ない。これが一番確実で簡便な判断の基準なんだよ。ボートハウス・カフェ
 もちろん街歩きをするわけだから、大丸髷に厚化粧、シャラシャラしたものを着なさいなんて言ってるわけじゃない。少なくとも普段、よそ行きで着ている程度の良いものを着なさいという話だ。それだけで、ブティックでの貴方への扱いは一変するし、レストランで座れる席も変わってしまう。
 なるほど。服装で、その人の財布の中身を推し量るのなら、ドロボーさんもそのデンで推し量るのではないのかと思った貴方。違います。ドロボーさんは服装で狙う相手を決めるのではなく、モハーッした観光客を狙うんです。毅然とした態度で、好奇心を持って街歩きしている観光客は狙いようが無いンです。これは僕が気安くしているドロボーさんから聞いたことだから間違いない話。
 ともあれ、此処で紹介したレストランへ出かける時は、ある程度お洒落して行かれるように。特に「雰囲気」の欄で高級とか上品とか書いた所は要注意である。平均的なディナーの料金は一人当たりの凡その見当である。ワインは計算の内に入っていない。

アルカディア
Arcadia
21 E.54th St.(bet. 5th & Madison Aves.)212-223-2900
Subway/E,F to 5th Ave.
平均的なディナーの料金 $50〜70
雰囲気 上品/高踏的
 現代的なアメリカ料理の店。ここのシェフであるアンヌ・ローゼンツバイクのファンは多い。ポール・ディヴィスの手によるダイニング・ルームの四季の絵が有名。比較的小振りで、いつも混んでいて常連以外はもうひとつ馴染み難い店だが、料理の質はきわめて高い。特にスモーク風味のロブスターが極上で、これだけ手の込んだイマジティブな料理を常に提供してくれる店は、やはり貴重だ。ちょっとお洒落して、地元の人間のような顔をして出かけてみよう。アペタイザーはマッシュ・ルームのグリルが美味しい。エントレーは、サーモンのグリルあたりも秀逸。

アメリカン・フェスィバル・カフェ 
American Festival Cafe
20 W.50thSt.(Rockefeller Skating Rink)212-246-6699
Subway/B,D,F,q to 47-50th St.Rockefeller Center
平均的なディナーの料金 $30〜40
雰囲気 洒脱/気楽
 アメリカ料理主体。ロックフェラー・センターのスケート・リンクの処に有るレストランだ。冬場はスケート・リンクを窓越しに眺めながら、夏場はカラフルなパラソルが並んで野外テラスとなる。プロメテウス像を眺めながら、ついでに観光客に眺められてのお食事である。料理はそれほど特徴のないものだが、何といっても雰囲気は最高!特にクリスマスが近くなって恒例のツリーが飾られる頃の夜が一番のお薦めで、もし12月にNYへ
行かれるならば、絶対に一度は此処のディナーをエンジョイしよう。スイートベイジル

アリゾナ206&カフェ
Arizona 206&Cafe
206 E.60th St.(2nd & 3rd Aves.)212-838-0440
Subway/4,5,6 to 59th St.;N,R to Lexington-3rd Aves.
平均的なディナーの料金 $30〜45
雰囲気 大衆的/喧騒
 南西部のアメリカ料理。フェニックスの香りをNYへ運んできたような店だ。サザンウエスタン・スタイルの料理はスパイシーで独特の雰囲気に満ちている。トルティーヤやタコスなど基本的にはメキシコ料理に近いものが多いが、そのバリエーションは・に複雑で魅惑的だ。おそらくNYで一番素敵な「国境の町」の味を堪能させてくれる店ではないだろうか。アペタイザーはブラック・ビーンズとヒツジの肉のソーセージ。エントレーはポーク・ロインがお薦め。

アリソン・オン・ドミニック・ストリート
Alison on Dominick Street
38 Dominick St.(bet.Hudson & Varick Sts.)212-727-1188
Subway/1,9 to Canal St.
平均的なディナーの料金 $40〜60
雰囲気 豪華/昔風
 フレンチ・ビストロである。トライベカでは先駆者的位置にあるレストランで、店名はオーナーの名前アリソン・プライスから来ている。実に品の良いチャーミングな夫人で、素見でも気持ち良く和やかに迎えてくれるのが素敵だ。料理の質も高い。原則的にフランス南西部の田舎料理を提供してくれるので、日本人の嗜好にも無理がなくて、僕のイチ推しのレストランである。メニューのバリエーションは豊富。僕は、芳醇なオニオン・スープを堪能したあと、ポーク・ソーセージあたりを楽しんで、グリルド・チキンあたりで仕上げるコースがお薦め。

アクアビット
Aquavit
13 W.54th St.(bet. 5th & 6th Aves.)212-307-7311
Subway/E,F to 5th Ave.
平均的なディナーの料金 $40〜70
雰囲気 瀟洒/ドレッシー
 スカンジナビアン料理をNYで不動の位置に押し上げたのは、この店の実績である。もちろん常連たちは、見るからに北欧の人々が多い。上品なダイニング・ルームで、テーブルの間隔も充分に余裕を持たせてあり、こうした余裕とウエイターたちの暖かさがこの店の人気の秘密かも知れない。サーモンをベースにした料理が秀逸で、その味付けはまさに幻惑的で奥深い。デザートのシャーベットも素晴らしい。もし知らない名前ばかりで心配だったらプリフィクス・メニューをオーダーしてみたら?充分に北欧の白夜の香りが堪能できる。

オレオール                        
Aureole                         
247 E.61 St.(bet.Madison & Park Aves.)212-319-1660    
Subway/4,5,6 to 59th St.;N,R to Lexington Ave.
平均的なディナーの料金 $55〜70
雰囲気 高級/高邁
 現代的なアメリカ料理の店。ちょっとお洒落していかないと恥ずかしいレストランだ。
しかし場違いな居心地の悪さは無い。高級店に有りがちな排他的な雰囲気が皆無の店である。僕は、ここのプリフィクスのランチがお薦め。32ドルで世界最高水準の料理が味わえます。ブルーミングデールの近くだから、そのまま昼食は此処へ出かけてみよう。蛇足だけど、買い物前に行くように。買い物袋を下げて行くと、何も言われないかもしれないけど恥ずかしいよ。

ボートハウス・カフェ
Boathouse Cafe
Central Park Lake,East Park Dr. & 72 nd St.,212-517-2233
Walking Central Park
平均的なディナーの料金 $30〜40
雰囲気 洒脱/上品
 アメリカ料理中心。セントラル・パークの中には2つのレストランが有る。そのうちのひとつが此処。目の前に池を配して、光と影の交差が美しいレストランだ。料理に特徴は無いが、NY随一のロマンチック・ポイントである。但し冬場は営業していない。やっぱりレストランとして利用するより、カフェとして小休止するのに相応しい店だと僕は思う。板張りのテラスに並べられたテーブルで、いかにもNYらしいカプチーノを味わいなが
ら、湖の向こう側に戯れる子供たちの姿を眺めて楽しもう。

ボーレイ
Bouley
165 Duane St.(bet.Greenwich & Hudson Sts.)212-608-3852
Subway/1,2,3,9 to Chembers st.
平均的なディナーの料金 $65〜80
雰囲気 高級/正装
 おそらくNYで最も著名なフレンチ・レストランである。煤けた倉庫街の一角にポツリとある重々しい木製のドアがこの店の表の顔だ。しかしドアの向こうは一転する。南仏の香り高い華やいだダイニングルームに、プロフェショナルたちの手による極めて質の高いサービスが売りだ。シェフ兼オーナーのデヴィット・ボーレーを狂信するニューヨーカーは多い。非常に豊かなメニュー幅だが、なかでも僕は鶏のロースト、ローズマリー・オイ
ルをお薦めしたい。もしかするとフランスで食べるフランス料理より、フランス料理らしいエスプリがこの店は有るかもしれない

ベニート1/2
Benito1/Benito 2
174&163-165 Mulberry St.(Broom St.)
Subway/B,D,Q to Grand St.
平均的なディナーの料金 $25〜35
雰囲気 家庭的/フランク
 イタリア料理の店。リトル・イタリーに軒を並べるレストランは何処に入ってもソレなりに納得出来る料理を楽しませてくれるが、中でも僕のお気に入りはベニートの2軒の店。その、陽気で尚且つ卒無い接客術は、僕たちも学ぶべき部分が多い。料理と、それを楽しませるレストランというビジネスがエンターティメントで有ることを心得た素晴らしい店だ。お薦めは、もちろんパスタ類。ラヴィオリなどが秀逸。ズッキーニを食べながら、バドワイザーを飲む。これがアメリカン・スタイルのイタリアンの楽しみ方だ。

カルミネーズ・レストラン
Carmine's Restaurant
Subway/2,3,4,5,J,M to Fulton St.
140 Beekman St.(Front St.)212-962-8606
平均的なディナーの料金 $25〜35
雰囲気 地元御用達/大衆的
 シーフード主体だが、基本的にはイタリア料理。ウェイターとキッチンのサブはプエトリカンになってしまったが、3代目(?)オーナーは、もちろんイタリア系。キッチンのボスもそう。フルトン魚市場のお膝元なので、常連はやはりこの辺りで働く人たちだ。しかしザガットで高い評価を得てからは地元で働く人以外の常連も相当増えたようだ。いかにも魚河岸の中にある、ざっかけない安直な雰囲気で確実に美味しい秀逸なレストランである。ロブスターが安価で絶品!

カフェ・デ・アーティスト
Cafe des Artististes
0ne W.67thSt.(bet.Columbus Ave. & CPW)212-877-3500)212-645-4431
Subway/1,9 to 66th St.
平均的なディナーの料金 $40〜50
雰囲気 淡白/高踏的
 アメリカ的なフランス料理。シェフ、アンドリュー・ジルーのファンは多く、有名人御用達の店としても著名である。いつ行っても殆ど変わらないメニュー構成に、かえって好意が持てる。変化が進化とは限らないことを体現してくれているレストランである。リンカン・センターのすぐ傍なので、是非々々コンサートに行かれる予定が有れば寄って見られると良い。ラッキーにもバーンスタインの姿でも見かけたら、クラッシック・ファンなら20年は、その話で自慢が出来る。

カプソート・フェレーレ
Capsouto Freres
373 Washington Ave/(Watt St.)212-966-4900
Subway/
平均的なディナーの料金 $40〜50
雰囲気 上品/洒脱
 トライベッカにあるフランス料理の店。この辺りは相変わらずの倉庫街。荒廃したムードが漂う地帯だが、このレストランは探しても出かける価値の有る店だ。もちろん昼間の話だよ。夜、あんな辺りをウロウロ婦女子が彷徨したら、貴女の家族はモルグ街に貴女の遺骸を引取りに行くはめに陥る。昼間なら大丈夫。古いレンガ壁の倉庫を改装した、何とも幽玄なダイニングで天井で回る扇風機を見つめながら、素敵なフランスの田舎風料理を堪能しよう。もし気に入ったら夜はタクシーで、昼間のうちに憶えた道を行けば良い。

ドージョー
Dojo
24 St.Marks Pl.(bet.)212-674-9821
Subway/6 to Astor Place
平均的なディナーの料金 $
雰囲気 地元御用達/フランク
 和食ベースの店。最近NYUの傍にも出店したが、やはりお薦めは此処。セント・マークス・ストリートの真ん中で、グリーンと黒を基調とした個性的なレストランである。ヘルシーフード・ブームで急成長を遂げたが、その営業姿勢は相変わらず「日本から来た若者たちへ、安価で優秀な栄養源を提供しよう」というものだと見た。近隣に住む若者たちとテーブルを並べて、NYの中の日本を実感しよう。

ダニエル
Daniel
Surrey Suite Hotel.20 E.76th St.(5th& Madison Aves.)212-288-0033
Subway/6 to 77th St.
平均的なディナーの料金 $60〜90
雰囲気 高級/清楚
 アメリカ的な感覚のフランス料理。小振りなダイニング・ルームは、落ちついて上品だ 。シェフのダニエル・ブルードは、NYで一番信頼出来るコックの一人である。厳選された素材は常に新鮮なものばかりで、価格に見合ったゴージャスな料理を堪能出来る。お薦めは、アペタイザーにはアーティチョークの乗ったハーブ・サラダ。エントレーは香り豊かなリヴ・スーキあたり。夏場はオープン・ダイニングが有るから、此処でランチというのも絶対お洒落だ。

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