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Mike Shiraishi 
NYディスカウント・ショップ事情
 全米最大級の衣料産業・拠点地であるNYは、ディスカウント・ショップが驚くほど豊富で充実している街でもある。それも中途半端な無印品ばかりではなく、超一流のブランド品を中心に販売している店が幾つも点在している街なのだ。この街にやってきてディスカウント・ショップ巡りをしないのは、絶対に片手落ちだ。
 いわゆる工場直営のファクトリー・アウトレットも、最大級のものは殆ど東海岸に集まっているのだが、そればかりではなく過剰生産品や売れ残り品を現金で大量仕入れしたものを販売しているディスカウント・ショップも、中身が濃いものは大体東海岸に集中している。安売り店と言っても、こいつがなかなか侮れないものなのだ。デザイナーズリセール
 例えば。フラット・アイアン・ビルの近くに本店を置くダフィーズDAFFY'S などは、エンポリオ・アルマーニの目の前に店舗を構えていながら平気でアルマーニを80%off で販売してしまう店だ。ワールド・トレード・センターの前に店を構えるセンチュリー21は、グッチの衣料品を大体通年で販売しており、シルクのブラウスが60ドルとかワンピースが120ドルとかの値段が付たりして、目を剥くこと必至の店である。同じくロアー・マンハッタンにあるSYMSなどは、冬場になるとディオールやバレンチノ、アラン・ミクリなどのコートを200ドル前後でヤマのように並べる。
 僕はいつも言うんだけれど、5thアベニューの超有名ブティック巡りをする前に、ぜひ市内のディスカウント・ショップと、郊外にある幾つかのファクトリー・アウトレット・ショップを歩いてみるべきだと思う。これが反転すると、間違いなく絶対に後悔する。もし、貴方が勇気を出して5thアベニューで買った目玉が飛び出るくらい高い有名ブランドのバックと同じものが、1/10の値段でディスカウント・ショップで売っていたらどうしますか?

センチュリー21
Centuly 21
22 Cortland St.(bet.WTC)212-227-9092
Open Monday to Friday,7:45-19:00;Saturday,10:00-18:00
Subway/1,2,3,9,A,C,E to Chambers St.-WTC
 ここの面白さは、その取扱い品目の幅広さである。ほとんどデパート的な品揃えで、これほど何でも置いてある店は、流石に他に無い。
 売り場の移動が時々行われているようだが、基本的には1階は正面を入った右側が革製品とシューズのコーナー。有名ブランドの靴が雑然とヤマのように並べられているから、だいたいこれで始めてあの店に行った人は度肝を抜かれてしまうはずだ。左側が紳士服。左奥にかけて紳士服が季節毎にコート、スーツ、ジャケットと入れ替わり並べられている。例えばゼニアのウールのコートが$300ちょいで出ていたり、アルマーニのジャケットが$100を切る価格で出ていたりするから要チェックだ。
 1階右奥は化粧品コーナー。しかしここは原則的に定価販売である。でも買い物をすると次回使用できるクーポン券をくれるシステムになっている。ツーリストだと大抵店の人は複数購入した場合、そのクーポン券をその場で使わせてくれる。もちろんそんな至便を計ってくれないオバンもいるが。
 2階は婦人服のジャングルである。取扱い品目は、その時によってまったく見当がつかない。平均して多く見かけるのは、グッチ、ディオール、ベルサーチ、アラン・ミクリあたり。もちろんコーナーを設置して見やすく展示してあるなんて親切なことはしていないから、買い物探検隊としての相当の覚悟をして立ち向かわないと良い物には出会えない。2階の奥は下着コーナーになっているが、殆どの日本人女性にはサイズのバランスが合わ
ないものばかりだから無用の地帯である。
 地下はリネン、台所用品など日用品を中心に販売しているが、時計/電気製品のコーナーも有る。

SYMS
SYMS
45 Park Pl.(bet. Trinity St.)212-791-1199
Open Tuesday to Wensday,8:00-18:30;Thusday and Friday till 20:00
;Saturday,10:00-19:00;Sunday,12:00-17:30
Subway/1,2,3,9,A,C,E to Chambers St.-WTC
 ニュージャージーでその名を勢せたSYMSのマンハッタン上陸1号店である。明らかにすぐ近くのセンチュリー21を意識した商品構成で、あちら老舗には無いガムシャラさを感じさせる心強い店だ。試しに店内で周辺の客層を見回してみると良い。センチュリー21に比して、圧倒的にカラードのお客さんが多い。(でも日本人観光客は殆どいない。ここはガイドブックにはあまり紹介されていないからだろう)それだけ地元の人間が認めている安売り店だということなのだ。
 1階は、入ってすぐのところが目玉コーナー。その時折によって超有名ブランドのコートが並んだりスーツが並んだり、なかなかリキが入っていて面白い。1階左側は靴コーナー。フランド品ノンブランド品とも、それこそチャプリンに食わせるほど並んでいる。
 原則として、地下/1/2階が紳士服。カジュアルなものは1階に集中していることが多い。紳士スーツも、まったくグレードに関係なく無造作にサイズ別に分類されてハンガーにぎゅうぎゅう詰めで並んでいるので、チェックは容易でない。しかし目玉が飛び出るようなメーカーのものが、呆れるほど安価で売っていたりするから、NYでスーツを買う予定の諸氏は要チェックである。
 3/4階がレディス。4階の奥が子供服を扱っている。もちろんレディスもサイズごとに、メーカーに関係なくズラリと並んでいるので発掘は容易でない。もっともセンチュリー21の「有名ブランド」「ヨーロッパ・ブランド」という分類で雑然とサイズもメーカーも関係なく並んでいる方法に比べれば、はるかに親切かも知れない。子供服は原則的にブランドものは置いていない。

BFO
BFO
149 5th Ave.(bet.19th & 20th Sts.)212-254-0059
Open Monday to Friday,8:00-19:00;Saturday 10:00-18:00
Subway/L,N,R,4,5,6 to 14th St.-Union Sq.
 もともと卸専門店だったBFOは、紳士服のショップとして市内でも極めて充実した品揃えを誇っている。特にスーツ類の実力は凄い。XX,XXなど、ほとんどの大手有名メーカーのスーツを種類サイズとも豊富に在庫しているところは、流石に卸が本職の会社の面目躍如といったところであろう。XXのスーツはXXくらいから。ブランドにこだわらなければ、XXくらいからある。
 2階が紳士カジュアルの店になっており、こちらも品揃えは相当豊富だ。

ダラービルズ
Daller Bill's
99 E.42nd St.(at Grand Central Station)212-867-0212
Open Monday to Friday,8:00-19:00;Saturday 10:00-18:00
Subway/4,5,6,S to 42nd St.-Grand Central
 イタリアものが強い紳士服の専門店である。「俺の血はラテン系だぜ」と思っている方は要チェックである。スーツ、カジュアルとも扱っており、品質・価格とも文句が付け様のない店なので、安心してお薦めできる。グランド・セントラル駅の隣、42丁目に面しているから、場所も分かり易く、交通手段も便利である。
 元来、アメリカ人はイタもんが好きで、こういう店が生まれてくるのは恐らく必然なんだろう。サイズは意外に豊富。小柄な日本人でも充分着られるものが必ず有るから行ってみると良い。ただしシルエットのバランスは間違いなくヨーロッパ人のソレ。

ダフィーズ
Daffy's
111 5th Ave.(bet.17th & 18th Sts.)212-529-4477
Open Monday to Saturday,10:00-21:00;Sunday,11:00-18:00
Subway/L,N,R,4,5,6 to 14th St.-Union Sq.
 最近になって市内に何店舗か新しく店を出して躍進を続けるダフィーズだが、拠点はやはりフラット・アイアン・ビル近くのこの店である。つい最近もアヴィレックスのA2レザー・ジャケットを$44 強で大量放出するという快挙を遂げた心意気は、相変わらず拍手喝采ものだ。きちんとチェックすれば、出かける度に何かひとつは目玉商品を発見できる店なので、NY滞在中に一度は必ず覗いてみると良い。
 14丁目で地下鉄を降りて、5thアベニューを上に上がってくると右側にすぐ見つかる。Daffy's と書いてある黒っぽい旗が目印。
 店内は一階正面が紳士もの。カジュアルなものを中心にしてゴソッと置いてある。その奥が子供のもの。時折、移動しているが原則的には1階はこの構成である。2階がレディス。地下は、さらにダンピングしたセール商品のコーナーと下着類のコーナーとなっている。
 ここの凄さは、仕入れた先のプライス・タグもそのまま付けて店頭に並べてしまう所にも現れている。例えばSYMSのものなんかが平気で一緒にブル下がっていたりして、なかなかこいつが笑えるのだ。ただしダメージの酷さも、やはりダントツである。ボタンが付いてないとか日焼け跡があるなんてぇのは日常茶飯事で、ファスナーが付いていなかったり、派手に破けていたりする商品まで並んでいるから、購入の際はきちんと点検をしたほうがよい。ただ例えばだけれど、ファスナーが付いていなくてもクロード・モンタナが$140で一着だけ有ったとしたら、僕は絶対「買い」だと思うな。そういう可能性を秘めた店がダフィーズである。
 ただし最近新しく出店したメーシーズの前の店舗や57丁目の店舗には、そんな宝探し的な要素はない。まっとうな「ブランド品ディスカウント」ショップとして経営されている。

ローマンズ
Loehmann's
5740 Broadway(Bronx)212-543-6420
Open Monday to Saturday,10:00-21:00;Sunday,11:00-18:00
 マンハッタンを離れてブロンクスまで行く価値が有るのか?と言われると、ちょっと困ってしまう。確かにローマンズには、日本人観光客が好みそうな欧州系の有名ブランドは置いていない。ここのコンセプトは「普通に優良な米国製衣料」というヤツだからだ。だからもちろん観光客なんてこの店で見かけたことないし、日本人そのものも僕は実のところラシき人に出会ったことがない。地元御用達を明快に感じさせる店なのだ。
 取扱い品目は女性衣料と靴および身装品。アメリカン・ブランド。DKNY、ジェフリー・ビーン、アン・クライン、ペリー・エリスなど。安くて品がよくて新鮮なものが常にストックされている。僕はブランドにこだわらない優良なものを安く沢山買って日本に帰りたい方にこの店をお薦めしたい。

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